携帯電話に使われているリチウムイオン電池に注意

こんにちは、システムの牧野です。
最近、もう10年近く前に買った携帯ゲーム機を引っ張り出してきて
遊んでみようと思いました。

ですが、あまりにも久々すぎたために使い方を間違い、
意図せず電池カバーを外してしまいました。

しかしその時、違和感を感じることとなります。
なぜなら、外した電池カバーを再び取り付けることができなかったのです。

「あれ?おかしいな?」
そう思いながら、よく観察してみると、なんと電池がプックリ膨れていました。

こうなっては仕方がありません。
そのゲーム機で遊ぶことは諦めました。

そんなこんなで二日後、
今度は以前使っていたけど、買い替えたためにお役御免となり
保管していたスマホを取り出して遊んでみようと思いました。
Wi-Fiさえつなげてしまえば、ネットもできますので
契約が終わったスマホも取っておけば意外と便利です。

しかしながら、ここでも違和感がありました。
なぜなら画面が浮いているからです。

原因ですが、この場合も電池がプックリ膨れたと考えられます。
電池が膨れて、画面を押し上げてしまい、浮いてしまったという流れでしょう。
これは困りました。

ではなぜこんなことになってしまったかです。
それは使用している電池「リチウムイオン電池」が
劣化したからです。

最初のゲーム機のもそうですし携帯電話もそうなのですが
電池がなくなれば充電をしてまた使えるという代物です。
そういうものにはリチウムイオン電池が使用されています。
高電圧で容量も高く、寿命も長いという理由から様々な電子機器に
使用されています。

しかしながらやはり寿命は付き物。使用しているうちに
化学反応の繰り返しによって、ちょっとしたガスが発生し
膨らんでいってしまいます。

では、膨らんだ状態だとどうなるかです。
充電の効率は下がりますし、充電ができなくなることもあります。
ただ、それくらいなら良いのですが
一番の問題は火災の原因になりかねない事です。

というのも、この電池の構造を簡単に説明すると、
電池の中に部屋が二つあって、それぞれの部屋には
正極と負極が入っています。
電池に+と-があるのですが、まさにそれです。
そしてそれらの部屋は一枚の壁で仕切られています。

さて、そんな構造の電池ですが、強い衝撃があった場合
部屋を仕切っていた壁が壊れてしまうことがあります。
そうなると、+と-が触れてしまいショートして、高熱を発生します。

実は電池の材料なのですが、大変燃えやすいものばかりで構成されています。
化学反応で高熱を発したりもします。
つまり衝撃一つで火事の元になりかねません。

さて、それを踏まえたうえで膨らんだ電池はどうでしょうか?
膨らんでいるので、それだけ圧迫されています。
今の機械はなるべくコンパクトを目指しているので
電池のスペースはほとんどありません。
写真の携帯電話のように電池が膨れたら、その分押し上げてしまうほどです。

つまり、圧力がかかっている状態です。
そうなると発熱や火災のリスクは高くなっています。

なので、膨れた電池は早めの処分を検討することをお勧めします。
ですが、ゴミに出すのはNGです。

というのも、前にゴミに出したリチウムイオン電池を
ゴミ収集車が回収したときに燃えた事がありました。
ゴミ収集車はゴミをすごい圧力で詰め込むじゃないですか?
それが原因です。

ではどう処分するかです。
携帯電話の場合は、携帯電話のショップへ、
それ以外は家電量販店にリサイクルボックスがあるので
そこで回収してもらいましょう。
火災も防げて、レアメタルもリサイクルできるという
とても素敵な手法です。

見分け方ですが、
電池自身にこのようなマークがついていると回収ができます。

電池が不要になったときは、
まずはお手元の電池にこのマークがあるかを確認してください。

電池の処分はひと手間ですが、
安全のために放置せず、ぜひ正しく処分してください。